僕は神様/はじめ
 
して、正しい性教育を行わなければならない。それはつまり実践経験あるのみということだ。前にも述べたが、この世界で彼女の親代わりであり、また支配者でもある僕の教育・政策方針に反論する者など誰もいないし、咎める者もいない。
 …が。 
 しかし逆に言い換えてみると、もう僕の暴走を止めてくれる者もいなければ、僕の現世での罪とこれから行うであろう罪の、将来永久に償うべき代償に値するものはこの世界には何一つとして無くなるということなのだ。今さらになって僕は理性と本能のジレンマにもがき始めた。ずっと前から分かっていたくせに。もう手遅れだと分かっていても後悔をし、罪を行いたい欲望が僕の心を一時的に満たし続ける
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