僕は神様/はじめ
らに、アカリをどうやって口説いて事を運ぼうか、ということについてまで思考を巡らせていた。彼女に己の欲望を満たす行為を働くことがどういうことなのかは十分に承知していたが、彼女に対する性欲は飛沫を上げて加速し続けていた。困惑の靄に紛れて僕の内なる叫びが耳元で囁く。
「……もし僕が己の欲望のまま行動してしまったら、僕は後できっと後悔の念に悩まされ続けるだろう。第一、彼女は僕を全信頼をおいている。僕の言うことはなんでも全て正しいと思い込んでいるんだ。その宝玉みたいに純粋な彼女を、己の欲求の為に騙すなんてことはあんまりじゃないだろうか?…」
それは実にその通りだと心底思った。しかし僕はその一方で、先ほ
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