ゼロ/ジム・プリマス
 
どちらをむいても

午前四時の世界

どこかに逃げ道があるだろうと

独楽鼠のように

路地を走り回るけど

どこにも逃げ場なんてない

ただ感じるのはゼロの自分

大通りに出て

アクセルを踏み込んでみても

そこにあるのはただゼロの自分

四十万を破りながら

刹那のゼロを積み重ねているだけの

無意味で惨めで小さな自分




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