民主主義の挫折/ゆいしずと
あの混沌の時代に
息の根を止めておくべきだったのだ
60年を経てまたあの怪物が
蠢き始めている
母の愛を踏みにじり
子の命を食み殺す
あの怪物が再び
われらは
民主主義を手にしたと
安易に喜んでいたが
固定した権力構造の中で
民主主義などが
生き延びられるはずは無いのだ
無力な平和主義の裏で
軍国主義者たちは
銃の手入れをしている
希望を奪われた若者達が
もしも
閉塞した日常よりも
銃でもぶっ放した方が
刺激的だと思っているのなら
まんまと彼らの思う壺だ
不寛容なエゴイズムを捨て
自らと異なるものを認める
それが出来ないのは
弱さと愚かさなのだ
われらは今ふたたび
暗黒の時代に差し掛かる
歴史から学べぬヒトの愚かさを
歴史は証明している
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