完食/山崎 風雅
 

 朝起きると
 そこはひかりの園だった
 すべての不浄なものは
 洗い流され
 新しい一日に
 なだれこむように
 時間は太陽の昇る速さに合わせてる

 なだらかに穏やかに
 過ぎ去り訪れる季節
 どうあがこうとも
 季節の魔法に染められていく

 間違いだらけの人生と
 笑い飛ばしてくださいな
 哀れな姿
 隠すなんて野暮なことはいたしません

 垣間見る素顔のあんたの瞳の奥に
 真実は潜んでいるんだ
 そんなの知ってる
 
 開放してくれませんか
 ここは窮屈です
 空気もおいしくないです
 でも
 愛しい欲望に染まった空の下で
 あんたの匂いの残った部屋で
 目をらんらんと光らせる俺は
 昨日の夢の欠片を
 残さず食べてます



戻る   Point(3)