完食/山崎 風雅
朝起きると
そこはひかりの園だった
すべての不浄なものは
洗い流され
新しい一日に
なだれこむように
時間は太陽の昇る速さに合わせてる
なだらかに穏やかに
過ぎ去り訪れる季節
どうあがこうとも
季節の魔法に染められていく
間違いだらけの人生と
笑い飛ばしてくださいな
哀れな姿
隠すなんて野暮なことはいたしません
垣間見る素顔のあんたの瞳の奥に
真実は潜んでいるんだ
そんなの知ってる
開放してくれませんか
ここは窮屈です
空気もおいしくないです
でも
愛しい欲望に染まった空の下で
あんたの匂いの残った部屋で
目をらんらんと光らせる俺は
昨日の夢の欠片を
残さず食べてます
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