スペキュレイション/んなこたーない
 
傍観者は誰か。

世界中のシーツの波に難破する、逆転のとき。
ぼくにもあなたにも等しい速度で、傍観者は誰か。
表情、それは自動散水機。
灰、灰、灰、――ときに身を翻す。
身を翻し、失われた同意たちへ、さようなら。

非望とは何か。

もしも言葉の羅列が、この胸を切り裂くとして、
ぼくはかつて哄笑しない。
偶然の抱擁、そして雨。
投げ出された女の素足のように困難な時代。
いいわけがましい地下歩道の日、懐かしい人らとすれ違ったよ。
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