雲に乗る/
松本 卓也
て苦笑するも
程遠い現実に浮かべた失望
涙と溜息
空元気
どうかどうか
笑わせてくれまいか
泣かせてはくれまいか
寂しさも苦痛も抱き寄せてくれる
温かいぬくもりが欲しいだけなのに
叫びも呻きも慟哭も
全てを聞き遂げてくれる
大きな耳があったのならば
何の迷いも無くむしゃぶりつくだろう
気兼ねする事無く託すだろう
雲の端っこに乗っかれば
僕を誰も知らない土地へ
連れて行ってくれるかな
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