恋の終わり/けんご
 
はらはらと
夜更けに散った
恋の花

あの人は
トルコ石を身にまとい
今も汗をかいて眠っているらしい

一人ベッドの上に投げ出され
あの人の面影を慕う私に
春の陽気が
残酷なほどにむせ返る

あなたと添えないことが
私の人生の恥だ
あなたを抱きしめて
けして離したくはなかったのに

紅の恋の花は
はらはらと
夜更けに散る

私の寝所は
紅の花弁で一杯だ



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