トロイメライ/モーヌ。
クリスタルの ボールが 放られると
ぼくらの ふたつの 土地や からだに
いのちに 焼かれた 対話が かがやいた
放擲 された ボールには ふらふら 泳ぐ
天の 子どもが つむることの ない
封ぜられた ひとみを こらしている
それは 長かった 時を 旅して きて
はての ほうから まっすぐ 見つめ 返し
はだかの 愛で 飛んで 来ようと 輪を 投じた
“ 苦難の あるところ 救うもの また 生成す ” と
むかしの 詩人は 書いて いた
雲の うえから 飛んで きた
ぼくらを 選んで きた と い
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