魂だけに/山崎 風雅
いくつもの岐路に立って
流れる雲の下
永遠なんてないのだから
絶え間ないこの血潮の想うまま
流れているのか流されているのか
いつもの交差点では
運の悪さを象徴するように
赤いランプに行く先を邪魔されるんだ
遠くに見える街の灯
佇んで見る人の流れ
そう遠くないところで
たくさんのドラマが繰り広げられているはず
知らない間にレッテルを貼られ
不自由なこの世界
子供の日にみた妖精は
いつの間にか見えなくて
流す涙も計算されてて
神様の声から遠く離れてしまった
ときおり見せるエロティックな仕草に
この胸にはまだ潤いを欲しがる衝動があるのだと
旋回して落ちていく真夜中に目を光らせて
沈んでいくことは恐怖でもあり希望でもあり
せっかく作った積み木さえ
心無き者の生贄にされるから
もう期待することを止めることにするよ
真摯に生きる意味を探して
時の流れに浮かんでみせる
しかし、体って邪魔だなぁ
自由に飛んでいける魂だけになりたいなぁ
戻る 編 削 Point(7)