記憶/
はな
ゆびおりかぞえるのはかんたんで
取りこぼした時間の
砂になって足元を よごす
通りがかった風をつかまえて
カーテンレールに そっと掛ける
今日 とうきょうのまちと
からだを重ねた
あなたにするみたいに
ゆっくりと優しく
そうすると
深く
よるのざっとうにひかりを失くして なお
アスファルトに映る
口のわるいあなたみたいな
空のかげが
あちらこちらに あると知る
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