やがて始めるだろう/流希-Яuki-
諦めかけた心の中は大きな溝が幾つかあり
腕から血を出し染込ませる様に流し込む
二度目は無いよと近くの孤独は言った
誰に言うわけでも無く吹き飛ばすような感覚
咎めたのは無垢純真だった頃
汚れることを恐れているのではない
汚れることを激しく拒否したのだった
昨日終わりましたと大きな看板が二つ
右と左に設置されている
後ろ向け後ろ
きっと逃げ出せるはずだろう
明日の今頃はきっと眠っている
理由は特に無い
目覚めることが覚醒の始まりだと思い
眠っていることを誇張して伝えた
隣人が答えた
やがて始まるだろう と
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