きつねの嫁入り/猫のひたい撫でるたま子
ロンロン
ウォンオォン
私の中の動物が鳴く
必要ではないのである
何かみたいである
もう見逃せないのである
一人である
結局は待つのである
右と左が反対である
そのままでいい
頭の中身を調べるには考えないで話すのがいい
何度となく繰り返してくるものが私である
また雨である
フードを被り、マフラーをするのである
バランスに不安を感じるのである
一方で幸せなのである
報われないと思うのは手に入れようとこっそり考えているからなのである
小説を読めないのである
私の中にあるから
中身はなんだろう
外見はどう感じているのだろう
呼応した感じがある
不確かなので声に出すと誰かに聞こえてしまうのである
私は色によって変わるのである
観察を、するのである
そろそろ西日が迎えにやってくるので、向かいの中華屋では仕込みが始まるのである
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