芯/
霜天
で
まっすぐに私の中に立っていて
今も、どこにも行かないでくれている
みんなが白いという花を私は白いとは思えない
薄く咲いては散っていく花が、私の中には無いのかもしれない
凍える氷を額に押し当てて
くわん
くわん、と
それは私の芯のように
私の中に立っていて
今も遠くを見ています
どこへ行けるの、と問われても
グラス越しの揺れる景色を
手繰るように眺めていたの、は
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