ノート(夜通)/
木立 悟
雨あがりの
見えない水に仕切られた通りを
たくさんの人
静かな人
離れることを疑わずに
歩いてゆく
ずっとひとりで吠えるとき
震えがどこまでものびてゆくとき
この声を誰も聴くな
この声を誰か聴け
ひとつのなかに
ふたつが混じり
夜をまっすぐ駆けてゆく
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