セヴンブリツヂ/虹村 凌
黒も黄も中間色も
自分も俺も全部嫌いなヤクザな女が言ってたんだ
「あの橋はまるでトウキョウのショウチョウね。
欲望がギラギラ光ってるみたい。」
窓から飛び出た手首は空を舞って
虹の中に落ちて転げた
気がつけば埃舞う助手席には薄い月明かりが差し込むだけ
目がさめれば猫がいない
きっと今頃誰かのミルクを飲んでるだろう
行ってらっしゃい
好きな時に好きな処へ
死にたくなったら帰っておいで
全部思い通りになっちゃうかもよ
喉をならしてドアを叩いて
みゃおみゃお
綺麗な爪を折らないようにね
朝焼けが部屋のドアをノックする頃に
あの橋に行こう
渡る為じゃなく溺れに行こう
僕らの色はどの色だろうね
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