スジャータ・マリア/はじめ
まだ興きたばっかりの国同士が争っていた頃
僕はある国の一下級兵士の息子としてこの世界に生を受けた
子供の頃から疎開が絶えず 友達も将来は兵士になって国の為に尽くすと教育されていた
僕は戦争なんて大嫌いだったし 平和を祈る為に隠れて太陽に向かって毎日他民族の宗教の教えを読んでお祈りしたりしていた
10歳になる頃 父が他国へ戦争へ赴くことになった これ程悲しい日はなかった 僕と母は出兵する父に抱きつき 別れた 結果父とはそれが永遠の別れになるとは分からなかった
父の遺体が僕達の小さな村に帰って来た時は村中の人々が泣いてくれた 僕が喪主になって縦穴の洞窟に遺体を入れた 戦争はますま
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