射精についての覚書、あるいはボードレールについての覚書/んなこたーない
引用を真似て言えば、優れた詩人が破滅的な傾向にあるからといって、破滅的な人間が優れた詩人であるとは限らない。なにより、こういった傾向はロマンティシズムの系譜で見るより、近代の宿命とその不幸について考える道筋に使った方がいいのではないかと思う。
「人間の栄光は救済をうける可能性だということは本当だが、その栄光は罰をうける可能性だということもこれまた本当である」(エリオット)
以前、出会い系を通じて知り合った女性がいた。待ち合わせに来たのは、女装をした17、8の少年であった。とても奇麗な顔立ちをしていて、遠目で見ると女性と見紛うほどである。オカマのなかでは、おそらくアタリの部類だろう。フェ
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