センター試験 前日の夜に/はじめ
センター試験 前日の夜
僕は父と試験会場である医大を下見しにやって来た
白の車をただっ広い駐車場に止めると車から降りた
大学内は無人だった
外は手足顔が凍てつくほど寒く 僕は思わずフードを被った
吐く息が星のようにキラキラとしていた
僕達はツルツル滑る氷の張った地面を転ばないように慎重に歩いた
校舎の前まで近づくと受験者専用の入り口を探し始めた
しかし見つけた入口はどれも職員専用や学生専用のばかりで 結局車まで戻ってもう一つのただっ広い駐車場まで行かなければならなかった ここも職員と学生専用の駐車場だったのだ
僕達は車道に出てもう一つの駐車場のある場所まで行く
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