アンダルシア/山中 烏流
 

過去に
逆上りたいと
誰かが呟いた
 
後ろで
 
僕は過去を
吐き棄てている
 
**
 
愛も
何かが欠けると
 
ただの
 
行き過ぎた感情にしか
ならないの
 
ならない、けれど
 
****
 
母は君だと
 
まだ、気付かない
 
*
 
逝き急ぐ
 
彼らはきっと
 
生き急ぐことも
 
知っていた
 

 
***
 
流行りの廃れた
取り残されたものたちが
申し訳程度に
鼻歌を
口ずさんでいる
 
それを認識しながらも
僕は、
 
****
 
まだ、誰も
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