淡淡しい青空/はじめ
状の車の群れは みんな昆虫の顔に見える 淡淡しい青空が眩しい 排気ガスが僕の周りから大量に噴き出し 人々は苦しくなって咳をした このまま全てガソリン使っちゃえばいいのに
天国側の歩道にいる人々は困惑し 地獄側にいる人々は嘲笑った
そんなことも知らない近くにあった車からドライバーが降りてきて 「何やっているんだ!!」怒鳴った しかし僕はそんなことは聞こえずに 地上の喧騒と淡淡しい青空の対比について考えを巡らせていた
四方八方に渋滞が続き 警察が出動した 車の輪を食い破ってパトカーが三台 僕を囲むようにして止まった あの淡淡しい青空から見れば 早朝に咲く地上の花火が見れただろう
僕は一
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