風光/
たね。
しなやかな風の
金糸を振るわせ
飛びかう陽の
青い弦を引くならば
蒼天を奏でる楽人に
なれるだろう
風光は耳を咬み
黄色い呼吸音で囁いた
黄塵の果ての
花埋まる皮膚を
陽だまりと呼び
その恍惚にふちどられた
譜面を追いかけているのは
ああ
春暖に身の影を鳴らす
わたしと云う
風の音でした
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