一番星は二度落ちる/虹村 凌
がしゃん できない
床に広げられたポップコーンを拾い集めて
窓から投げ捨てると
バターがきらきら光って
まるで星みたいだったんだ
いつ渡したって誕生日プレゼントさ
と強がってみたけれど
あのペンダントはテレビの上で埃を被っている
何度か星にしそうになった事は誰にも言えない
今夜は何回星を撒いただろう
綺麗な星がきらきら光る
初めての一番星が光って落ちる
誰も知らない一番星が光って落ちていくよ
が がが がしゃん
そうだ
この箱に夜を詰め込もう
髪の匂いもその冷たさも
全部詰め込んで送ってしまおう
しばらく夜が来なくたっていいさ
もう星を
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