少年少女/まわる星/石田 圭太
 
合った
気持ちいい
気持ちいい

許し
合った
草花も
すべからく
生き物はその輪から
もれることが
ないように

夕暮れに
攫うような風が吹いて
さくらの花びら
千切って
飛ばした
駈けていくのは
ハミングバード
その尾先の
光を追って
夜が孕んで
消していった
今日は
幾つが結ばれて
幾つが







向かいあって眠る
喪失していく何かを見つめる為に
解いた指で契りを数えて
くの字に曲がった二人の跡を
詩と名付けた
あの
朝の話をしよう




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