少年少女/まわる星/石田 圭太
 
ある
ありふれた
想い
という
呼び名の比喩が
争え
という
プログラムの元
生まれて初めての出航をし、
次の刹那
辿り着いた先が
温かい
実は
腹の上
だったと
結局
何もかも
知らされないまま
終わった。
という
話を







そこに
全てがある
という
少年の言葉に法り
少女は
考えうる全ての夢を
一つの鞄に模倣した
窓から
かみひこうき二つ
飛ばして
一つの未来を模倣した
馴染みの坂を
下って
いく







少年少女が
覚えたての言葉で
愛を
模倣した日
両親は
言葉
[次のページ]
戻る   Point(41)