アゲハチョウ/霜月 ゆうゆう
 
僕と君が出会った頃

君は緑色の服を着ていた

僕は
白いセーターだったね

君の事が好きで

君を包み、抱き締めていた

どんなに強い風も
寒い雪も
冷たい雨も
暑い日差しも

僕が受け止めてきた

ある日君は
黄色と黒の羽を広げ
僕の元から飛び立った

僕は君の蛹の皮だから

僕は地に落ち消えていく

いつか君みたいになりたいと願ながら

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