『影踏』/しろいぬ
 

陽の光に暴かれて

くっきりと浮かんだ

哀願する虚勢の声を縦に裂いて

乖離する白と黒

影を踏んで先へ

光だけ満ちた明日へ

幾百と、幾千と踏んで

明日へ



踵を縫う影

乖離する夢と現(うつつ)

陽の光に暴かれて

浮かんだ白と黒

くっきりと「今」を焼き付けて伸びる影


モノクロームの世界で灰色に溶けて

ないまぜになった夢と現

暴く光浴びて

写し出した現在地


現を蹴って夢へ

影を踏んで、明日へ


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