夜の住人/猫のひたい撫でるたま子
朝がやってきてしまうことはあっても、
あなたとは夜にしか会ったことがない
外で会うと黒い帽子と笑顔で武装している
そこから見えるやわらかい髪の毛と、
少ししか見えない目を見つけたときにはっきりわかった
私たちが二人きりで会うことになる理由
冷たい目線でもっとみつめて
なんにもしないでほおっておいて
香るあなたに我慢ができない、
そんなあたしを馬鹿にして
噛んで、つめを立てて、余裕の顔で上から見つめて
あなたの自由にならないあたしが憎いあなた
朝がくるまで、存分に拘束していいよ
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