午前3時07分/紫苑
ただ ゆるりゆるりと流れる中で
時計の針しか停められなかった僕の手が
次に停めたのは
貴方の積み木を積む事と
紙飛行機を飛ばす事でした
僕の部屋は床が見えないくらいにそれらがありますが
片付けをしたくない僕は
部屋のドアがノックされる度に
居留守を使って窓から散歩
出来の良い紙飛行機が
とんでもなく遠くへ逝ったので
積みかけで終わってしまった貴方の積み木に
少々せこい耐震強度を施して
捜しに行かねばなりません
ポケットに飛行機用の紙を詰めて
護身用に積むはずだった積み木を握って
僕は暗くなるまで捜します
3日捜して見つからなかったら
元のより劣る飛行機を
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