細くたぐる、糸の先の、/ヨルノテガム
凍える身震い
何に凍えるか
それはそれは、素敵な小箱、あ、小箱は
無かった、その中にね、素敵な、氷がある、といいナ、
種を蒔くわたし、芽が出てくるわたし、生まれ変わるみたい、
脱ぎ捨てるあれこれ、 どれ?
ステキな葉っぱに代わった
燃え上がる芽吹きと
繰り返す分裂と
知らないあいだに光合成と
嘘と交錯と落伍と虹と、
どれも信じてると言えなかった と、
緑の山々と緑の建て物と、
緑では無くなっていく全てと、
わたしと、
虹をイヤリングにしたわぁ と、
美しいでしょう。 何が? と、
赤黄色い花と
身ごもった種子膨らみと、
エキゾチックなどこかを探し見つけてしまう集中と
あれと、これ、と、あなたステキ、と。
春への安楽椅子に座って
仰ぎ見る夢の川と豊穣への期待
どこまでも
小箱のふたは開かれて
底が抜けてく
薄いピンク色の風の通り
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