どうせ私をだますなら/山田せばすちゃん
 
だまし続けて欲しかった、というのはバーブ佐竹の「女心の唄」(作詩:山北由希夫 作曲:吉田矢健治 )の一節だけれども現代詩フォーラムの参加者の中でこんな歌を知ってる奴のほうが少ないことはいかな世情に疎い俺といえども容易に想像が付くというものだ(せいぜいがあおばさんくらいかしらん)。
もとより、作品=作者ではなく、しかも作品において作者と作中主体とはまったく無関係であり、さらに言うならば作者としての人格と実生活を営むものとしての人格すらも分けて考えるべきであることをかねがね主張してきた俺としては、とある作品中で作中主体がいかに自分が金持ちであると吹聴しようとも、いかに女にもてまくっているとほざこうと
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