別れの朝/はるこ
別れの朝はなんて適当で
あっさりマグカップなんか洗ってる
もう触らないでって言ったのに
角ばった手は真っ直ぐ頬に触れてた
寝不足な顔してる
あなたの眼はそう言っていて
心配そうな顔 もう別れるっていうのに
あの表情が好きだったけど
分かってるって顔をして
その癖あんまり捉えてなくて
いつか向き合ってくれるかなって
思ってて一緒にいたけど
眠れなかったのよ ちっとも
まさかって笑うかな でもほんと
あなたが明日出て行くのかと思うと
眠ることなんてできなかったよ
きれいな寝息をたてて
悩みなんかないですって感じで
寝顔もちょっとだけ見てた
涙は
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