*春の告白*/かおる
 

大胆不敵な夏に
まっかでアモーレな大輪の花を咲かす為に
春は薄紅色の風を巻き起こすのだろうか

季節はちょっとばかり懺悔の告白をする

春のそよ風にそそのかされて
一足早く終日のたりした勘太郎は
真白き花を咲かす手段を
うっかりどこかに置き忘れてしまった

将軍の冷たさにニヒルを感じていたのはずっと昔
夏の熱情に焦がれてる今は冬を殺そうと画策している

だるま落しで先送りを繰り返す、ねじれを起こした季節は
もう夏しても良いかもとこっそり思っている

春は秋の空よりも気まぐれで気性の荒い姫様で
台風の目に恋をして泣き暮れてみたいお年頃
こんなじゃじゃ馬ならしを買って出る奇特な御仁を切望している季節です

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