ツー・スリー…/はじめ
二番目の故郷の街を君の死で飛び出して 神父か詩人になるかで悩みながら 各地を放浪し この街に流れ着き 答えが出ないまま この街の神学校に通い 僕はミスター・ドーナツで働きながら詩を書いている
詩を見せる相手はこの街の外れにある セペラメスクルンドル教会のドジャック神父さん 教会で働くシスターさん達 それと毎日必ず朝七時に礼拝しに来るキリガー老夫妻さん達だ
僕は神学校の授業が終わると夜遅くまでアルバイトをする その後 家に帰って夜明け前まで詩作に励む 一日十編書くこともある 子供にも分かるように平仮名で書いた詩もある それをキリガー老夫妻が来る前に教会まで持ってきて掃除中のシスターや神父さ
[次のページ]
戻る 編 削 Point(6)