降るような星の夜に2/はじめ
 
は塾を出て自転車に乗ろうとした時 夜空に物凄い数の流星群を見た
塾の先生が慌てて外に飛び出して来て 「地球に、隕石が降ってきたそうだ!! 今ラジオで緊急ニュースが入ったんだ!! 日本にも被害が出ているらしい!! お前達、早く家に帰って避難するんだ!!」と叫んだ
 同じクラスメイト達は夜空が明るく輝いている下で大騒ぎして自転車に乗って逃げるように帰って行った
 世界各国では地下シェルターに人々は逃げ込み 地上の無惨な姿を想像して隕石が収まるのを待っているしかなかった
 僕は街のあらゆる所で悲鳴と怒号が響き渡っている中で ただ君とこの夜空の異変を見ているしかなかった
 僕達は空き地に行き 土管の上に座りながら空を眺めた
 僕達の地球はもう終わりだろう
 何処に隠れたって僕達の国にはみんなが避難できる地下シェルターは無いし 隕石がこの街に落ちてくるのも時間の問題だろう
 僕達は世界が終わるのを眺めていた
 そっと二人は寄り添ってお互いの胸に耳をつけて この胸騒ぎと君の心臓が交互に鼓動するのをじっと聞き入っていた
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