本物だと感ずるリアリティー/はじめ
 
如やって来る恐怖に脅えているだけだ
 彼らはここを?楽園?だと思っている 外の世界は怖いが あらゆるものから隔絶され 深い親しみが湧く壁に手を当て 自分自身を見つめ直す個室に身を浸し 環境の変化を受けやすい正直な木花に囲まれていると 心が和み 今までの地獄の苦しみから解放され極楽を味わうことができる
 彼らはここで一生懸命生きているのだ
 ここが本当の世界を縮小した疑似世界であることは彼らは十分承知している しかしまだ先の話になるかもしれないが 彼らは確実にまともな人間となって還ってくる そのことを期待して待っていようではないか
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