光は射し込んできた/
野火 後里
光は射し込んできた
私に与えられたのかは分からないけれど
明るさは目に届いた
手触りこそなにもないけれど
それはもしかしたら他の誰かを照らすスポットライトかもしれない
けれど見える輝きを輝きのまま受けいれたい
鬱屈した暗がりに膜を張って
なんのための目だ
あなたの喜びを喜びのまま見せてください
あなたの成功を成功のまま見せてください
そして私に
歩き続ける愚かさをください
戻る
編
削
Point
(3)