午後の空/茉莉香
 
 あまりにの空の青さに私は目を細めた
 心の中の染みは少しずつ広がり
 手を足を体を統一した
 
 痛みは無く虚しさが取り巻く
 悲しみは友の笑顔と混じり気がつけば
 私は今まで何をみていたのだろう
 
 息を切らせながら走り行く小学生達
 笑い声がこだまし
 自転車のかごの犬はきゃんとひと鳴きする
 私の足音は色々な音と一緒に空へ飲みこまれ
 空は青く広く 澄んで 
 私は 頬を 目を 手を 足を 濡らし
 生きている事に気がつく
 貴方を失っても
 周りは何も変わらない
  
 そして希望は
 心に潜んでいることを私は
 気がつかないふりをしながら
 感じている 青い空を見つめて
  
 
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