帰り道/tatsuya999
 
他人と自分の狭間で揺れていた

子供のころ、話を聞いてもらうのが好きだった
子供のころ、嫌がられるくらいじゃれることが好きだった

あのころは他人を思っていた
自分の存在意義がそこにあるように

ある日 アダムとイブが林檎を食べたように
ぼくも自分の事を考えてしまった

それはとても罪深いこと

何から何まで恥ずかしくて
自分と相手を比べて
動けなくなった

変わっていく自分
何もかも手から零れ落ちた

全部放り出して
四六時中眠りについた
夢の中ではあの日の僕に戻れたから

逃げてた自分
変われない自分
弱い自分

今は少し変わったよ
作り笑いも少なくなった
昨日の自分に後ろめたさも減ってきた

少しずつ、取り戻したいんだ
あの日の自分を
  

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