夢の世界/はじめ
途中でシマリスの車掌が切符を切りに来た
雲の渓谷を突き抜け 月へと向かう
すると突然月の蓋がずれていって 満月になりその光の中に入っていった
眩しい目を開けると そこはクリーム色の太陽が輝くいつも僕達が見ていた素敵な夢の世界だ
シマリスの運転手の説明によると この世界は訪れる人の夢のイマジネーションによって全く異なって見えるらしいのだ
僕達は胸を躍らせて終着駅を降り駈けだした
僕達は見たことも無いような乗り物がある遊園地で遊んだり 絶滅した動物ばかりいる動物園を回ったり 食べたことも無いようなお菓子や食べ物でできた森や山や湖や海でお腹を満たしたり 無限の星に見守られて暖かい雲の上でぐっすりと眠ったりした
僕達は不思議な世界を満喫した
また来たいなと思った だけど帰りのアナウンスで 子供しかここには来られないのだそうだ
汽車が夜の空に吸い込まれていく 東の空の方で この世界の太陽が昇りつつある
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