東京 八ヵ月/soft_machine
 
、ぎょっとする位の美人が稀にある。
そして、30代頃からだろうか、美しい女性が増える。
保ち、更に磨くための不断の努力や学習が成せる技だろう。
自然が、圧倒的に不足しているから、人が作り上げたものにしか価値を見いだす基準を設けられなく感じられる。東京の生活になじんで久しい同郷人や、生粋の東京人と会話して感じた、彼らの言葉を形造る意識の根幹は、自然のあまりにも激しい暴力や大きな慈しみ、その匂いや指先、人間を過ぎてゆく流れ、または人間と共に時間を生きる、大空の赫きや大地の陰り、虫や鳥、魚やけものの生き死にが不足していなければ、形成することが不可能だろうと思わせる、事象の中心として在る人間感覚。
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