ごめんね。/さくらいちご
その女性は美しい言葉を使う女性だった
私のようにありふれたストレートな言葉ではなく
詩のようなお伽話のようなあんず色の言葉を使う女性だった
それが私の想像力を掻き立て私を苦しめる
その女性の綴る言葉が嫌いではないのに。
そう、私はありふれたストレートな言葉しか持たないのだから
ここでも認めよう
これを?嫉妬?ということを。
きれいな、それでいて不思議な言葉を
私だって使いたいのだ
私だって同じ気持ち、でもそれが詩的な言葉で表現できないだけなのです
私だって、
私だって。
?私?か。
これだってありふれた言葉。
それでも
私はストレートに届けます
私の想いを。
私の大切なあなたに。
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