羽を広げて/山崎 風雅
 

 人一倍寂しがりやの俺は
 時間に穴が空いたら
 友達の数を数えるんだ
 そっと心に温めている思い出達を
 リボンをほどいて立ち上げる
 短い時間旅行

 見たこともない明日に向かって
 星と月の輝く夜空を羽を広げて飛び立つ
 
 ゆっくりと日が明ける

 俺はひとり 
 白に染まっていく


 
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