怪奇電波錯乱地帯/狩心
りなど無い
頂点に立った人格が 法整備を進める
そして 下級武士 または 低賃金労働者 に対して ニヒルに笑う
町に住むということ
頭から顎へ 顎から股間へ 股間から大地へ
植毛されていく恐怖 誰も刈り取る事は無い
タコの吸盤が生え揃った漬物石のマンホールを開けると
甘酸っぱい匂いを放つ人間の顔が敷き詰められた浴槽が現れる
蛇口を捻れば人々の悲鳴と絶望が水の底から泡となって町中に木霊する
生暖かい食料は市民権を放棄した表現者たちにも平等に配給される
音を出すだけのタンバリンはUFOに成ろうとするが
自らの力で空を飛ぶことは出来ないし
未確認ではなく確認
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