フリーズ/
ツ
の足元のうえで、 どこまでも――
フリーズしたその瞬間に、
砕け散って、地面に落ちた赤い花びらは、まだ生きていたよ
その空間に充満した
甘い蜜の匂いに誘われて、蝶の影がゆらゆら飛んできたよ
花びらに固く氷結した
震えるしずくのなかを、太陽光線が赤くくぐり抜けていったよ
胸の奥を探してみても
悲しみしか見つからなかったよ
どれだけ胸の奥を探してみても、悲しみが見つからなかったよ
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