泣き虫のひとりごと/蔦谷たつや
いう人が山ほどいる。
「僕だって知っていますよ、そのくらい。」
日本の義務教育なんて
その程度のものなんだ。
国語の問題じゃない。
きっと、彼でも敬語は使う。
上司相手に敬語を使う。
きっと彼でも作文はできる。
きっと彼でも辞書がひける。
けども、大人になっても本当の使い方を知らないのです。
道徳の問題だ。
心がほんとに狭いのです。
「美しい国日本を作ろう」
(すみのほうで)大杉栄が笑ってる。
「すみません」
受け流せないの、僕は若いから。
「すみません」
傷がいったよ、僕は弱いから。
僕はきっと偉そうな口で話さない。
これだけはしっかりと守る。
優しいおじさんになりたいな。
だから、これが最後の最後。
「くたばっちまえ」
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