カーニバル/はじめ
 
 森の中では詩人達が集まって祭をやっている
皆豪勢な食べ物と酒を呑みながら自分の詩を発表して意見を交わし推敲してもらったりしたりしている
大抵の詩人はドワーフだ 美しい人間の女性の詩人もいる 男の詩人は長髪が多い 半獣人もいる 動物達も思考を燻らせて詩作を練っている 土 水 火 木の精霊達はその様子をぺちゃくちゃ喋って笑いながら自分達も精を出している
 お題は自然の中に無限にある 誰も喧嘩することなく時間が経つのも忘れて詩を作っている
 南中した太陽の光は森の中にちょうど良く差し込んでぽかぽかして気持ちが良い
 季節は春だったが夏のように虫の音がうるさい
 草や木達も詠いあっ
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