僕が詩を書く理由/ツ
書いてもいいし、別段、書かなくてもいい...。
それは深夜、友人とファミレスでお喋りするような内容でもなければ、日記帳に綴って記録に留めて置くような情報でもない。
元来、記憶にも記録にも残らない宿命を背負って、ぽろぽろと生まれて来るものがある。そもそも、内容なんてあるのかその無内容ぶり...。くだらない妄想やまるで何の役にも立ちそうもないアイデア。「あ」、と思った瞬間の心の動き。
好むと好まざるに関わらず、人間生きているだけで、毎日、じつに様々なことを考えていたりするものが、それらのおよそ大半は、言葉や声に発せられて外界の光に触れる機会も与えられず、ただひっそり、黙々と記憶の墓場へと流れ着く
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