[ 地図 ]/渕崎。
今、
後ろを振り返って今まで歩いてきた道を
蛍光塗料かなんかでくっきり浮かび上がらせて、
上空から眺めてみたら
いったいどんな線図が描かれているのだろう。
僕はまっすぐに歩きたくて
いつだって、まっすぐに歩くことを思い描いてた。
完璧な将来設計、
完璧なだけの将来設計。
だけど現実はいつだってうまくいかなくて
まっすぐに歩けた例(ためし)がない
それでもまっすぐに進もうと躍起になって
少しずつ少しずつずれていって
気づいたら思い描いていたまっすぐな路線から外れて
地図にも乗っていない場所を歩いてる。
僕は地図を読み間違えたのか?
それとも最初のスタート地点から北と南を間違えた?
それとも、それとも、それとも?
原因はいくつだって考えられたけど
もう昔には引き返すことは出来なくて
僕はただ歪な形にもならない落書きのような道を眺めて思うのだ。
「これから、僕は何処へ行くんだろう」と。
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