ドラゴンの住む谷/はじめ
竜の谷にはドラゴン達が住んでいる
岩壁に洞穴をつくり
そこで生活している
秘境に相応しい
人間達が訪れたことはない
ドラゴン達は殺生を好まない
山になっている実や森に生い茂っている草などしか食べない
優しい性格なのだ
火山が噴火した時
ドラゴン達はただひたすら地に膝を付き大地の神に祈りを捧げた
すると願いは通じたのか
竜の谷には溶岩が流れてくることは無かった
ドラゴンの寿命は千年ある
ドラゴンは死する時
遙か上空へ昇って
大気圏で燃え尽きる宿命にある
誰が決めたのか分からない
昔からのしきたりなのだ
自然死は無い
なぜ大気圏で燃え尽きないといけないかというと
ドラゴンは死ぬ前 とてつもない程の悪寒で心臓が凍り付くのだ
その苦しさを中和させる為 大気圏に入るのだ
そうすれば体温は平温を保てるのだ
肉体は地球の塵となるが
魂は流れ星になり
誰かの願いを叶えるのだ
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